王貞治が語る日本プロ野球の劣化はイチローが原因?他の要因は?
少し前の記事になりますが、日刊ゲンダイの4月4日の記事に王貞治さんが日本プロ野球の劣化について憂いていると報じられました。
「世界の王」だけあって説得力があるのですが、イチローさんが原因なのでしょうか?
それとも他に要因があるのでしょうか?
王貞治が憂いているプロ野球の現状とは?
冒頭でも紹介した記事内での王貞治さんの言葉を引用すると。。。
イチロー以来、ヒットを打つことだけが評価されるようになった。
だから今の打者は打数が多いだろう。自分の時代は300から400だった。
四球を選んだからで、みんな選球眼が良かった。
今は同点で九回2死満塁、カウント3-2からワンバウンドになるボール球を振る。
見逃せばボールで(押し出しで)サヨナラ勝ちになるのに。
それでもフォークボールは空振りしても当たり前、みたいな顔をしてベンチに戻ってくる。
おかしいよ
と、昨今の選手の選球眼やコントロールを軽視する傾向を憂いているようです。
確かに王さんと言えばホームランが有名ですが、実は敬遠も含めたフォアボールでもダントツの日本記録を保持していて、その時代はそれで良しという風潮だったのかもしれません。
逆に現代は、打率や通算○○本安打といったヒットを打つことに関する記録が重要視されていて、一塁に進塁するという意味ではヒットと同等のフォアボールが軽視される傾向にありますね。
また、イチロー選手について記事内ではこう解説しています。
イチローも四球で歩くより、打ちたがるタイプ
(中略)
イチローほどの技術があれば、ボールを選ばなくても、クソボールに手を出してもヒットにできるが、そんな打者はほとんどいない
これは、王さん自身の言葉ではありませんが、イチロー選手のすごさを認めた上で、安易に追従していく他の選手を批判していると言うことでしょうね。
では、なぜワンバウンドのボールを振ってでもヒットを狙いに行くくらい、ヒットの方が重要視されているんでしょうか。
ヒットが重要視される原因は?
まず当たり前の話ですが、プロ野球選手は球団からの評価によって年俸が決まります。
そして、球団は各選手をどのように評価するかというと、「どれだけ収益や広告効果に貢献してくれるか」で見ることになります。
以前、どこかの番組で引退した選手が、現役時代に球団側から「優勝したらお金がかかるから2位になるように言われた」と非難していましたが、球団とはそういうものです。
もちろん、優勝したら儲かるなら「がんばって勝ってこい」となりますね。
今回のヒットが重要視される件についても同様で、進塁という意味ではフォアボールもヒットも対して変わらないのですが、(特にコアでないファンが)観てて楽しいゲームとなると「フォアボールを豪快に三振」したり「きわどい球でもヒット」したりの方に軍配があがるため、球団側も「ヒットの方が儲かる」と評価することになります。
純粋な野球ではなくて「プロ」である以上、経営的な要素が入ってくるのは仕方がないことですね。
ただ、もしファンのレベルが上って(?)、「派手な試合いよりも真剣勝負がみたい」という声が高まれば、当然球団や選手も変わってくるとも思います。
その為には、WBCみたいな大舞台での活躍が不可欠なんですが。。。
(次は2017年に開催の予定です)
Sponsored Link
関連記事はこちら
コメント入力フォーム
当ブログでは、取り上げた人物や団体等について誹謗中傷する意図は全くありません。
もし不適切な表現や事実ではない内容等がありましたら、お手数ですが「該当記事のコメント欄」か
「問い合わせフォーム」へご連絡下さい。
もちろん、応援や感想のメッセージも大歓迎です。